世界の花屋のなかのこと

Vol.40 開かれた場所

2020.11.18

ふくらはぎの筋肉痛を引きずっています、くまこです。というのも先日、群馬県桐生市の吾妻山を登りまして。

実はひとりで登ったわけではなく、企画もの。
アウトドア雑誌の”ランドネ”と、桐生市に実店舗を構える旅とアウトドアのコンセプトショップ”Purveyors”、そしてミュージシャンの”Keishi Tanaka”さんの合同企画。わたしはこのKeishiくん(いつも通りの呼び方で書きますね)がとても好きで、いつかここでも彼の話を、と思ってはいたけれど、まさか最初の話題が山の話になるとは思っていなかったなぁ。

彼の音楽のこと、彼自身のことをと思いを馳せると、「大好きなミュージシャン」とだけでは到底伝えることができないほど、彼の音楽と共に生きています。ここ10年近くは、特に。
今回は山登りについて書きたいので、ミュージシャンとしての彼のことは、また今度。

詩を書き、曲を作り、歌を歌う。それを生業とする彼の趣味は山登りやキャンプで、もう4年以上前からランドネで連載を書いています。これまでにもランドネ企画のライブはあったけれど、参会者を集めて一緒に登ろう、というのは初の試み。
桐生駅に朝から集合し、みんなで吾妻山まで向かい、山登りをして、下山後にKeishiくんのライブを観る。そういう企画です。

もうね、久しぶりの山、最高でした。とにかく、気持ちがよかった。

世界の花屋 のなかのこと

やはり、天気が全力で味方してくれたことが大きい。文字通り雲ひとつない青空で、481mの頂上からは桐生の街並みの向こうに、うっすらと富士山も見えたし。

世界の花屋 のなかのこと

低山だし余裕だったぜ!なんて全然言えない、想像していたよりもきつい、足場。勾配。そもそも、これは吾妻山あるあるらしいですが、登山口までが割と遠い。「あれ?けっこうハードかもな?」と既に思っているときに現れる登山口。ここからが本番だぜと言わんばかりの文字を目にして、気合いを入れ直すことになります。

山登りスタートからの写真、ほぼなし(笑)。撮っている余裕なんてありませんでしたね。。。撮る気満々でカメラも持っていたけれど。むしろ会話すらままならない。呼吸をして、足を踏み出すことに精一杯。

ランドネとPerveyorsのスタッフ、そしてKeishiくんはさすが余裕で、常に参加者に気を配り、無理せず楽しめるように支えてくれて。カメラマンスタッフさんなんてひとりで先に行ったり、あちこち移動して遠くから撮ったり、身軽すぎてびっくり。

本当に楽しみながら登れた気がする。「もうすぐだー」って言いながら頂上付近まで来ると、急に足取りが軽くなって。

ひとり参加の方が多くて、登りながらも少しずつコミュニケーションを取っていけど、頂上にたどり着いたら、達成感と気持ちよさで一気に心が解放。急に心の距離が近くなった気がしました。

ランドネさんの取材が入っていたので写真撮影もあったりしたけど、スタッフさんもとても心を解くのが上手で、むしろ私としては撮影の裏側を見られるのが楽しかったりもして。
動画撮影スタッフさんが飛ばしたドローンに一同湧いたり。あれ、動かしてみたいな。。。見えなくなるほど遠くまで行ってしまったドローンが、鳥のように彼の手元に戻ってきたの、さすがすぎました。思わず一同拍手。

世界の花屋 のなかのこと

紅葉まではまだ早いと聞いていたけど、登山口までの道なりはとっても美しい紅葉で、行きは足元に落ちている赤いもみじに興奮したり、帰りは会話も弾んであっという間でした。もちろん下山は滑り落ちないように恐る恐る岩場を下り続けたので、今も筋肉痛が残っているわけですが。

世界の花屋 のなかのこと

あと、山登りで、すれ違う人に挨拶をするの、いいですよね。山マジック。元気なおじいちゃんズとの会話に身も心も軽くなったり。「楽しくていいなぁ!」って去って行ったおじいちゃん、かっこよかったな。挨拶をして、譲り合って、相手を想う声をかけたりする、ほんの一瞬の出来事が、とても心に残る。

美しい景色をたくさん見て、澄んだ空気を思い切り身体中に入れて、いつもより優しい気持ちになれて、少し、強くなった(気がする)。登っている間って必死で無心すぎて、物思いに耽るようなこともなかったんですよね。休憩中も「気持ちいいなぁ」「きれいだなぁ」という感情で心が満たされて、他を考える余地がないというか。

私は年がら年中頭をフル回転させているタイプなので、もしかすると、気分転換にはとても相性がいいのかもしれないと感じています。また登りたい。

世界の花屋 のなかのこと

下山後、一旦解散して休憩を挟み、それぞれライブ会場へ(Perveyorsさんのテラス)。ライブは登山組ではない方々もたくさんいたけれど、登山組にちょっとした結束みたいなものができていて不思議な感じ。良い出会いもあって、嬉しかったな。

あ、そうそう。偶然ですがこの日、世界の花屋でもコラボしているココファームワイナリーさんの収穫祭が行われていて、会場でもワインをいただくことができました。おなじみの「陽はまた昇る」「月を待つ」の他に、「収穫祭限定ロゼ」があって、もちろんロゼを。美味しかったー!

世界の花屋 のなかのこと

なんだかいろんなことが繋がった1日だった気がします。参加して本当によかった。

そもそもこの企画の発端はKeishiくん(のはず)ですが、コロナ禍だからこその密を避けた企画。不安や後ろめたさなんてない、心から楽しめる時間。
「The Opening Venue」=”開かれた場所、はじまりの場所”
これは彼が2020年に掲げたテーマ。

コロナ禍における文化を守る、という話題にはもちろん繋がるのだけれど、暮らしの中でのもっと大きな括りとしても、この1年、大切な”居場所”や”空間”について真剣に向き合った人ばかりだと思います。当たり前に通っていた場所にいけなくなったり、失ったり、いつもの場所が仕事場になったり、恐れたり。自分自身を創る空間を見つめ直す。わたしはそうでした。

そしてそれは、決してマイナスなことだけではなかったと思うし、未曾有の事態ではあるけど、得たものもたくさんあります。未来を信じて開かれた場所へ、そこからはじめられること。これからも生きていく自分の心のために。

ちょうど陽が落ちる頃にラストソング。またひとつ、忘れられないライブの思い出。彼の音楽があるから生きていられる。大げさではなく。わたしの大切な場所。

世界の花屋 のなかのこと

Keishi Tanaka
ランドネ
Perveyors

PRODUCTS

農家さんが心を込めて育てた草花を商品にしました。お部屋での飾りやすさを大切にデザインしています。

MORE ITEMS

RECENT POSTS