世界の花屋のなかのこと

緑に癒される休日―筑波実験植物園にて

2025.7.15

 母の日、父の日と花贈りの季節を過ごしていたら、もう7月。夏本番が楽しみ!・・と言いたいところですが、年々増す夏の暑さ。どこまで気温が上がるのかと考えると、夏好きの私でも少し尻込みしてしまいそうです。
 こんにちは。お久しぶりに、世界の花屋スタッフあいざわです。

 先日、癒しと暑さを味わいに、茨城県にある“筑波実験植物園”へ行ってきました。広大な園内に日本の植物だけでなく、熱帯・亜熱帯、乾燥地帯に生育する植物のエリアがあり、研究、保全、展示、学習支援活動を行っている国立の施設です。

温室に入るとそこはまるで別世界。ストレリチアやヤシなどがのびのびと高い天井近くまで育っていて、その中を進む自分があまりにも小さく感じられ、希少で巨大な植物に囲まれた道を小人気分でコソコソと、立ち止まっては見上げる、を繰り返しながら進みました。

途中、 “馴染みの顔” を見つけました。咲ききった姿に “お互いお疲れさま” と言われているようです。

 時期によって今週の“見ごろの植物”ベスト3が紹介されているのですが、私が訪れた日のベスト3はグラマトフィルム・パンテリヌム、ヒスイカズラ、レモン “ポンテローザ” でした。中でもヒスイカズラは、その名の通り翡翠色に輝く花で有名ですが、今回見ることができたのは更に貴重な「実」。ヒスイカズラは花こそよく紹介されるものの、実をつけることは少なく、しかも人工栽培での結実は大変珍しいといいます。写真では伝わりづらいかもれませんが、壁一面の広さにツルが広がりながら、このヒスイカズラは今季、一つのみ、実ったそうです。

【右写真】 メモには「ヒスイカズラの実 どうしても実を見たい職員が3月28日に受粉した花が結実しました。触らずに見守ってあげてください」と書かれています

グリーンがかった大ぶりの実は、大きな鳥の卵みたいで、花を愛でる仕事をしている私としても新鮮な驚きでした。

 暑い時期に暑い場所に行く、というのは少々抵抗があるかもしれませんが、この季節にしか見られない、珍しい草花の宝庫。夏休みのお出かけに、筑波実験植物園を訪れてみてはいかがでしょうか。

国立筑波実験植物園:https://tbg.kahaku.go.jp/

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農家さんが心を込めて育てた草花を商品にしました。お部屋での飾りやすさを大切にデザインしています。

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