世界の花屋のなかのこと

パズルの世界

2024.1.25

こんにちは。前回に引き続き、アートの世界をご紹介します。あいざわです。
今年の冬休みは長めだったので、温泉、外食、初売り!とお休み前の時点では計画は万全だったはずなのですが、実際は重い腰が上がらず、静かなおうち時間を、私の小さな幸せアイテム、ジグソーパズルとともに楽しみました。
きっかけは年末の大掃除の際、フリマサイトで一目惚れして購入したマウリッツ・エッシャーのパズルを発見したこと。3000ピースもの大作を前になかなか手が出せずに仕舞い込み、約2年も眠っていたのですが、ようやく“その時”が来たようで、この緩やかな時間のあいだに、久しぶりにパズルに挑戦してみることにしました。

マウリッツ・エッシャーは、錯覚、空間、現実を操った作品が今でも人々を魅了する、オランダ人画家(版画家)です。パズルは一気に仕上げたいタイプの私ですが、「変形・変身・転身」という意味の通り、様々なものがグラデーション変化していくエッシャーの「メタモルフォーゼ」の絵に四苦八苦。類似ピースが多く、完成までにかなりの時間を要しました。それでも目標としていた一日での完成を達成することができたのは、この作品自体の不思議さと引き込まれる世界観があったからだと思います。

パズルのピースを合わせながら、以前働いていた花屋の先輩が、「ブーケの制作はパズル」と、言っていたのを思い出しました。草花はそれぞれに個性があり、曲がっている方向や、大きさ、顔の向きなどが異なります。しかし不思議なことに、束ねていると花の向き、入れる場所がぴったりはまる瞬間があるのです。その時のスッキリする感覚は、何となくパズルのピースが合った時に似ているような気がします。私の夢中になれるものに共通点を見つけ、パズルの完成とともにささやかな幸せに浸った冬のひとときでした。

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農家さんが心を込めて育てた草花を商品にしました。お部屋での飾りやすさを大切にデザインしています。

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