小林邦宏の「月に一回 世界一周の旅」

人懐っこさを楽しみに~パキスタン・カラチ~

2018.2.4

人懐っこさを楽しみに~パキスタン・カラチ~

仕事の関係で年に1回は訪問しているのが、パキスタンの最大都市(首都ではありません)、カラチです。
人口は2,000万人を越え、世界でもトップ10に入るメガシティです。 1月に訪問してきました。

人懐っこさを楽しみに~パキスタン・カラチ~ カラチの玄関口、ジンナー国際空港

僕が「パキスタン」という名前を出すと、おそらく、10人中10人から言われるのは、”大丈夫?”と。
確かに”絶対に大丈夫”とは言えませんが、少なくとも、僕は、結構な回数訪問していますし、しかも、パキスタンでもかなり郊外にも何度も行っていますが、今のところ危険な思いをしたことはありません。

人懐っこさを楽しみに~パキスタン・カラチ~ ホテルの部屋から見下ろすカラチの街

まあこういう国は政情ひとつで状況がガラッと変わることもあるのですが、数年前まではライフル持ったボディーガードも常時付いていたところ、ここ数年はその頻度も減りました。実際、カラチ行きのフライトや定宿のホテルで見かける日本人も増えましたし(自動車関係が多いような・・・)。。。

そんなパキスタン、とにかく、”おしゃべり好き”で”人懐っこい”
もちろん、最先端な国ではありませんが、温かいホスピタリティが印象に残る国です。

人懐っこさを楽しみに~パキスタン・カラチ~人懐っこさを楽しみに~パキスタン・カラチ~ レストランは、食事と共におしゃべりを楽しむカラチの人で賑わう。

ぼくにランチ・ディナーを1人で取らせるわけにはいかない、深夜・早朝のフライトの関係でホテルのチェックアウトが深夜になろうが構わない、とにかく、客人はもてなさければならないというイスラムの文化を強く感じる国です。ホテルをチェックアウトして待っていた時には、”なんてことをしてくれたんだ、俺に支払わせないと、親に怒られる”と、キレられる始末。。。
それでいて、時間にはとってもルーズ。。。

人懐っこさを楽しみに~パキスタン・カラチ~ パキスタンに来ると、「なんでお前はそんなに痩せてるんだ?」と羨ましがられる。(笑)

かなり密な”ホスピタリティスケジュール”なのに、オンタイムで進むことはまずありません。
”おひとり様好き”で”時間にピリピリ”しやすい僕には若干イライラするのも事実ではありますが(笑)、慣れたこともあり、この国に来た時はイライラせずに相手のホスピタリティの流れるままに過ごそうと思っています。

人懐っこさを楽しみに~パキスタン・カラチ~人懐っこさを楽しみに~パキスタン・カラチ~ フルーツの産地としても知られるパキスタン。マーケットには、新鮮でおいしいフルーツが所狭しと並ぶ。

基本的にパキスタン人は日本人が大好き。
よく勘違いされることがありますが、パキスタンは”アラブ”ではありません、”アジア”なのです。
厳密にいうと、西アジア。
現地にいると、同じアジアの一員として、彼らは日本にリスペクトを払ってくれていることを強く感じます。

人懐っこさを楽しみに~パキスタン・カラチ~ ”ブラザー”と共にサルワールカミーズを纏う筆者

余談になりますが、呼び名も、イスラム圏でよくあるスタイルですが、”コバヤシ”とか”クニヒロ”ではありません、すべて、”ブラザー(=兄弟)”です。
これはこれで楽チンなので、僕も相手を呼ぶときは当然”ブラザー”と。
ただ、相手の目を見て話さないと、すべての”ブラザー”が(オレのことか?)と反応してきます。(笑)

もちろん、決して簡単に足を運んでみようと思っていける国ではないと思いますが、同じアジアの一員にこんな人懐っこい国があるということで少しでも興味を持ってもらえると嬉しいです。

人懐っこさを楽しみに~パキスタン・カラチ~人懐っこさを楽しみに~パキスタン・カラチ~

最後になりますが、カッバーブ(ケバブ)やビリヤニなどが中心のパキスタン料理。
ちょっと脂が強いので、胃腸の弱い方はご注意を。。。

小林邦宏
「世界の花屋」の仕入担当として、日々、海外を飛び回っています。
これまで訪問した国は100か国以上。
このコラムでは、本などには書かれていないその土地の魅力を随時取り上げていきたいと思います。
instagram: @kunihirokobayashigp