小林邦宏の「月に一回 世界一周の旅」

スカンジナビアの花文化~スウェーデン・ストックホルム~

2020.1.26

スカンジナビアの花文化~スウェーデン・ストックホルム~

前回の続きですが、ストックホルムでお花屋さんを訪ねてみました。
お伺いしたのは、“Bloomster Stockholm”さん。

スカンジナビアの花文化~スウェーデン・ストックホルム~

店内は新鮮なお花がズラリと並びます。
こちらも、オランダの花市場から直送されているのだとか。

スカンジナビアの花文化~スウェーデン・ストックホルム~

実は、スカンジナビアの花文化って独特なんです。
まず、夏場にお店が閉鎖してしまうのです。
というのも、大半の人が夏場は地中海など南へバケーションに行ってしまうので。。。
確認したところ、こちらのお店もそうでした。
夏場は5週間休みます、と。。。

スカンジナビアの花文化~スウェーデン・ストックホルム~

その分、冬場は大忙し。
特別に見せて頂きましたが、お店の奥にはウェディング用のモニュメントも・・・

スカンジナビアの花文化~スウェーデン・ストックホルム~

ストックホルムの殆どのお花屋さんがそうなのですが、いわゆる生花の販売だけでなく、ウェディングの装花なども対応されています。とにかく、冬場は夏に休んだ分頑張るのだとか。(笑)

スカンジナビアの花文化~スウェーデン・ストックホルム~

とにかく、花無しの生活はありえないというのがスウェーデンをはじめとするスカンジナビアの人々の暮らし。
そして、良質なお花を求める人は、やはり、こちらのようなお花屋さんを利用するのだとか。

スカンジナビアの花文化~スウェーデン・ストックホルム~

そして、もう一つ、スカンジナビアの独特の傾向ってあるのです。

以前、ケニアなどの産地で聞いたことがありました。

“スカンジナビア人は、冬場は寒いから暖かめの色のバラを好むんだよね”

この質問も、ストレートにぶつけてみました。
すると、

“ええ、その通りよ、うちのラインナップもまさにそうでしょう?”

と、噂が裏付けられたのです。
スウェーデンでも、一番人気はやっぱりバラ。

スカンジナビアの花文化~スウェーデン・ストックホルム~

そして、バラの中でも、冬になると人は赤といっても少し薄めの優しい色合いの赤いバラ。

そして、オレンジ系の“暖色”を好むのだそうです。
実際、その通りのお花が並ぶ店内。

スカンジナビアの花文化~スウェーデン・ストックホルム~

スカンジナビア3か国(ノルウェー・スウェーデン・デンマーク)の人口を合わせると2,000万人程度。でも、ケニアなどの産地では、お花大好きなスカンジナビア人に合わせた品種開発もされています。

そのくらい、マーケットとして無視できない規模を持つこのエリア。
こうしてお花屋さんで情報が裏付けられると、益々面白さを感じました。

スカンジナビアの花文化~スウェーデン・ストックホルム~

<お店の情報>
Bloomster Stockholm
Sybillegatan 26, 114 42 Stockholm, SWEDEN
TEL: +46-8-6611029

小林邦宏
「世界の花屋」の仕入担当として、日々、海外を飛び回っています。これまで訪問した国は100か国以上。このコラムでは、本などには書かれていないその土地の魅力を随時取り上げていきたいと思います。
instagram: @kunihirokobayashigp