農家さんの手仕事帖

「困難とともに歩む」ケニアのバラ農園の日々Vol.25

2020.7.29

「困難とともに歩む」ケニアのバラ農園の日々Vol.25

皆さんお久しぶりです、ケタン・ジェラスです。

随分とご無沙汰してしまいましたね。というのも、休暇で故郷のインドに帰省中、新型コロナウィルスの影響で出国ができなくなり、数ヶ月もの間、インドで足止めされていたのです。
つい最近、晴れてケニアに帰国でき、14日間の外出自粛期間を終えたところです。 ようやく皆さんにごあいさつできて嬉しいです。

新型コロナウィルスの世界的パンデミックが、花業界にとってあらゆる面で大打撃であることを、ニュース等で見聞きされた方も多いかもしれません。航空網は断絶、ソジャンミ農園では栽培スケジュールが大きく狂い、農園の存続、そして損害を最小に抑える為にも、スタッフ達には休暇を取ってもらわざるを得ませんでした。

けれどもあらゆる対策を講じ、とにかく辛抱強くいたお陰で、絶望と失望の先で私たちを待っていたのは回復という希望でした。ここ2、3ヶ月で、ヨーロッパ、中東、南アフリカ、中国、オーストラリアなどの各国市場への供給はほぼ100%戻ったと言えます。

農園では、4つある全農園で大掛かりな消毒を行いました。どのように自身の身を新型コロナウィルスから守るか、スタッフへの指導も徹底しました。ソーシャルディスタンス、マスクの着用、手指の消毒が農園のニューノーマルとなりました。

その一方で、大変なことばかりだったわけではありません。渦中にあろうと、新品種開発担当のモーゼス率いる開発チームでは、新品種開発が続けられていました。幾つか、ご紹介しましょう。

「困難とともに歩む」ケニアのバラ農園の日々Vol.25 Lilac Variety

「困難とともに歩む」ケニアのバラ農園の日々Vol.25 Lilac Variety

大輪で、とても開きの良いライラック色のバラ。名前はまだありません。皆さんならどんな名前をつけますか?

「困難とともに歩む」ケニアのバラ農園の日々Vol.25 Tzar

「困難とともに歩む」ケニアのバラ農園の日々Vol.25 Tzar

これまであらゆる新品種を開発してきたモーゼスのお気に入りバラ、ツァーリ。深い赤が、黒に近い色へと変化します。さすがバラを知り尽くしている彼が好きだと言う、何とも奥深い味わいのあるバラです。

「困難とともに歩む」ケニアのバラ農園の日々Vol.25 Verona

「困難とともに歩む」ケニアのバラ農園の日々Vol.25 Verona

ヴェローナ。フリルと言うと可愛らしい印象ですが、このヴェローナは大輪が故、気品もあります。

いかがでしょう?手にしてみたい、と思われたバラはありましたか?今この時も開発進行中のものが幾品種もありますので、皆さんにお届けできる日を楽しみにしていてくださいね。

そうそう、インドから帰国してケニアにようやく降り立った日、広大な大地には恵みの雨が降り注いでいました。ひとつだけ確かなこと、今年、農作物は豊作に違いありません。ただ、豊作によるバッタの大量発生も、新型コロナウィルス問題に加え、とても悩ましいケニアの今です。

最後に、折角ですので、予期せず長期滞在となったインドで見かけた素敵な動物たちをご紹介しましょう。

「困難とともに歩む」ケニアのバラ農園の日々Vol.25バラシンガジカ

バラシンガ、とは12本の角、という意味があります。オスは左右に5-7本ずつの枝分かれした角があります。バラシンガジカをご存知の方は相当の動物マニア。インドとネパールにしか生息しません。

「困難とともに歩む」ケニアのバラ農園の日々Vol.25インドクジャク

インドの国鳥、インドクジャク。意外かもしれませんが、かなり遠くまで飛べるんです。皆さんに、空を舞っている優雅な姿を見せたい!

「困難とともに歩む」ケニアのバラ農園の日々Vol.25ニシアメリカフクロウ

何見てるんだよ、とでも言いたげな表情ですね。インドの家の庭に住み着いているのですが、バードウォッチングが趣味の僕が、度々彼にカメラを向けるので随分迷惑がられていたみたいです。

新型コロナウィルスは仕事だけではなく、大自然の中でのリフレッシュを喜びとする僕の趣味まで侵食していますが、限られた中でも、楽しみと喜びを見つけ、心身を健康に保ち、日々を過ごすことを心掛けています。

皆さんも、どうか、安全にお過ごしください。
ではまた!

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農家さんが心を込めて育てた草花を商品にしました。お部屋での飾りやすさを大切にデザインしています。

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