小林邦宏の「月に一回 世界一周の旅」

世界最新トレンドのバラたち~ケニア・ナイバシャ~

2019.1.6

世界最新トレンドのバラたち~ケニア・ナイバシャ~

皆さん、新年あけましておめでとうございます。チーフバイヤーの小林邦宏です。

昨年のNHK「世界はほしいモノであふれてる」にて、ケニアにおける開発最前線が紹介されました。彼らはブリーダーと呼ばれる会社で、ケニアにも多数存在します。
オランダ、イギリス、フランス、イスラエル、インドなど、世界中のバラのプロフェッショナル達が素晴らしいバラを生み出すべく、ケニアに集まってきています。僕も仕事柄、年に数回、そんなブリーダーさんを訪問しています。

世界最新トレンドのバラたち~ケニア・ナイバシャ~

バラって、世に出るまで何年くらいかかると思いますか?
なんと!、8-10年くらいかかるんです。。。

NHKさんの番組にても、何千種類のバラが試験栽培され、世に出ていくのは1%・・・という説明がありましたが、本当、気の遠くなるような世界ですよね。

世界最新トレンドのバラたち~ケニア・ナイバシャ~

僕がブリーダーさんで目にするのは、世に出る一歩手前、3-5年は試験栽培されたバラたちになります。そして、あと、3-5年後に世に出ていくバラがその中にあります。
つまり、数年後の未来のバラの世界を現地で見ているのです。

まだいろいろ欠点はあるけど、それを上回る魅力を持っていて、だから、そろそろもう一歩進めてみようか?、というようなバラたちを私たち「世界の花屋」は現地の仲間たちと一緒に品種開発しています。

世界最新トレンドのバラたち~ケニア・ナイバシャ~

先日も、貴重なバラたちに出会ってきました。企業秘密もあるので、差支えない範囲でいくつかご紹介しましょう。

まずは、ガーデンローズ!
この花弁のギュッとつまったスタイルが、今では世界のトップフローリストにとって新標準になってきました。何といっても、長持ちするだけでなく、開くごとに日々別の顔を見せるその優雅なスタイルが魅力的。ブーケ、フラワーアレンジメント、あらゆるシーンで使い勝手の良いバラです。

世界最新トレンドのバラたち~ケニア・ナイバシャ~

そして、大輪でかつグラデーションを持ったバラ。
ケニア・リフトバレーの素晴らしい環境で育ったバラは美しい発色でかつ長持ちするバラを生み出します。そして、いまの最先端トレンドのキーワードは”グラデーション”。
複数の色を掛け合わせた、なんとも言えない淡い色合いがケニアのバラの魅力を倍増させました。

世界最新トレンドのバラたち~ケニア・ナイバシャ~

更には、スプレーバラ!
一本のバラから複数の花を咲かせるものを、お花の世界では”スプレータイプ”というのですが、バラにもスプレータイプはあります。ただ、それ自体はもの珍しいものではありません。
最先端のスプレーバラは、1本から咲く一つ一つの花の大きさが、まるで1本から1つしか咲かせない、いわゆる”バラ”と同じくらいに大輪なのです!

世界最新トレンドのバラたち~ケニア・ナイバシャ~

ブーケなどで、どちらかといえば脇役であったスプレーバラが、これからは主役になるかもしれない!?、そんな革命的な進歩だと僕は思っています。

どうですか?

世界最新トレンドのバラたち~ケニア・ナイバシャ~

私たち「世界の花屋」は、ソジャンミ農園のような現地の仲間たちと協力して、世界最先端の品種たちをブリーダーレベルから開発しているという、世界的にも稀有なポジションにいます。
そんなユニークで美しいバラたちを少しでも多く、お誕生日やお祝い事、プレゼントなどいろいろなシーンで皆さんにお届けできるよう引き続き頑張って参りますので、是非ご期待ください!

世界最新トレンドのバラたち~ケニア・ナイバシャ~

小林邦宏
「世界の花屋」の仕入担当として、日々、海外を飛び回っています。これまで訪問した国は100か国以上。このコラムでは、本などには書かれていないその土地の魅力を随時取り上げていきたいと思います。
instagram: @kunihirokobayashigp